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2012
CHI CHI CAFE
キラキラと水面に反射する光に目を奪われた。
その途端、波は形を変えて光は消えてしまった。
そういえば 「また近いうちに」
なんて言って笑顔で別れたあの人とは
あれから随分会っていない。
過ごしている日々には幾多もの「さよなら」が潜んでいる。
それは“別れ”と呼ぶには大袈裟で、
注意していなければ気付かないような小さな「さよなら」。
時にそれは大切な記憶の扉を開ける鍵になる。
机の上に積まれていく書類のように記憶はどんどん増えていく。
全部を覚えていたいけど、全部は覚えていられないから。
だから付箋のようなしるしをつける。
あの日の風の温度、日差しの強さ、一緒に居た人、その時に話したこと。
そうしてまた、安心して新しいことを覚えていく